
令和3年6月号目次
■巻頭言 ■非常時に顧みる必勝の道(九)=完― 百難恐るることなき勇気を得ん ―/平泉 澄 ■今月の課題 問題点の多い新高校教科書― ジェンダー導入と国語改革への懸念 ―/髙橋史朗 ■アメリカ民主党の歴史と今後の展望― バイデン新政権の発足にあたって ―/村上政俊 ■をちこち便り・「歴史唱歌」を配信中/中山エイ子
■巻頭言 ■非常時に顧みる必勝の道(九)=完― 百難恐るることなき勇気を得ん ―/平泉 澄 ■今月の課題 問題点の多い新高校教科書― ジェンダー導入と国語改革への懸念 ―/髙橋史朗 ■アメリカ民主党の歴史と今後の展望― バイデン新政権の発足にあたって ―/村上政俊 ■をちこち便り・「歴史唱歌」を配信中/中山エイ子
先月号の解説に記したが、一九七〇年代、私は京大東南アジア研究センターの同僚と共に、東南アジア各国の農村・山村・都市を歩き、彼等の生活と心情にふれる努力を重ねた。驚きの一つは、タイ・ミャンマー・ベトナムなどの名もなき民が我々に語る事に、私が子供の時に祖父母から聞いた昔話や教訓の面影があつたことである。多くは仏教に関係があつた。
昭和七年十二月、「楠木正成の功績」と題し天皇陛下に御進講をなされた平泉澄博士は、昭和八年二月に増刷された『闇斎先生と日本精神』(第六版)に、御進講と深く関係したものと見られる「楠公と日本精神」を掲げ、『中世に於ける精神生活』(大正十五年)から『国史学の骨髄』(昭和七年)までのご著書に見られた足利「尊氏」標記を、「高氏」へと改められました。
これまで日本での研修の機会を二回いただき、四国の香川県と東京の杉並区で生活をしたことがあります。その中で、いくつも感心することがありました。 一つ目は、日本の保険制度です。外国人の私たちも国民健康保険に加入することができ、病院での診察を安く受けられるので安心でした。…