
令和3年9月号目次
■巻頭言 ■順徳天皇を偲びまつりて(三)― 順徳天皇に忠義の誠を有する人々 ― /平泉 澄 ■今月の課題 多発する自然災害にどう向き合うか― 長期的視点で自然との共生を考える ―/青木正篤 ■楠公楠木正成が遺したもの・後世に伝え続けるべきもの/齋藤 仁
■巻頭言 ■順徳天皇を偲びまつりて(三)― 順徳天皇に忠義の誠を有する人々 ― /平泉 澄 ■今月の課題 多発する自然災害にどう向き合うか― 長期的視点で自然との共生を考える ―/青木正篤 ■楠公楠木正成が遺したもの・後世に伝え続けるべきもの/齋藤 仁
明治日本の躍進は、江戸末期の日本の社会経済が、人材でも制度でも、知的能力でも、工業技術以外では、西洋諸国とならぶか、それ以上だつたからである。例へば識字率は、英仏の倍くらいだつた。だから鉄道でも、東京と横浜の建設を見れば、すぐ自力で大津から京都への線路を建設できた。
私は人間として小林秀雄を尊敬していますが、彼は名著『本居宣長』の中で『今昔物語』の説話を取り上げているので、その話から始めたいと思います。都の明法(みょうぼう)博士の家に強盗一味が押し入りましたが、隠れて黙っておれば良いものを、
未曽有の「大東亜戦争」が敗戦という形で終結してから七十五年の昨年、我が国は「コロナ禍」のパンデミック(世界的感染流行)という新たな戦争に直面して、官民ともに右往左往、戦後の利己的・無責任な在り方に深刻な反省を迫られている。