2022年11月一覧

令和4年11月号目次

■巻頭言■ 明治の御代をかへりみて(上)― 明治維新の意義 ―/平泉 澄 ■今月の課題 我が国の財政赤字とマクロ経済政策/今岡日出紀 ■反日韓国にどう向き合うべきか/松木國俊■『中朝事実』に学ぶ 序説 /廣瀬重見

巻頭言

平泉澄博士が昭和四十五年、『少年日本史』を執筆・刊行された時の挨拶文の冒頭である。続けて、「禍(わざわい)なるかな、父祖の精神を曲げ、その行動をゆがめ、全体として之を軽んじ、之をふみにじるもの、そこには当然、思想の混迷と道徳の荒廃とが結果し、国運の衰退と民族の崩壊に脅かされるであろう」と述べられ、「今此の小著は、一千枚の原稿に、二千数百年を包括するもの。

順徳天皇の美意識

第八十四代順徳天皇は承久の変に敗れ、鎌倉幕府執権北条義時により佐渡に配流せられた。  『小倉百人一首』の掉尾(ちょうび)を飾る、百敷(ももし)きや古き軒端(のきば)のしのぶにも なほ余りある昔なりけり はよく知られているところであるが、順徳天皇を知る人はきわめて少ないと思う。その御生涯については拙著『順徳天皇』で詳しく書いたつもりである。

絵物語・橋本景岳

これは一八五九年 十月七日のこと 景岳は二十六歳の 若さでした その翌年 井伊大老は 暗殺され さらに七年後の 一八六七年には 大政奉還となり 江戸幕府は 幕を閉じ 明治の時代と なりました その後も日本は 混迷に混迷を重ね 新政府に異議を唱える 者たちが結集し 一八七七年 西南戦争がおこりました