雑誌『日本』一覧

巻頭言

この二話は、学識も人柄も懐しい大先輩から直接聞 いたものである。 東畑精一東大教授は、昭和三十四年定年退官、新設 のアジア経済研究所長に懇請されてのご就任だつた。 その数年後、阪大助教授の私は青山秀夫先生の紹介で、 アジア経済研を訪問。初対面だつた。…

解読されたソ連の暗号 ―『ヴェノナ』を読む  ―アメリカは誰と戦ったのか―

一九九五年(平成七)七月十一日、アメリカ政府は 第二次世界大戦終戦五十年の節目に当たり、それま で非公開としてきた旧ソ連の暗号電報を公開しまし た。大戦中の一九四三年(昭和十八)以降、国家安全 保障局(NSA)が「ヴェノナ作戦」の名のもとにソ 連の暗号傍受・解読作業を実施してきた、二千九百以 上の文書がその内容です。

少年少女のために ― 皇室 ― 世界が賞賛する皇室

昨年十月二十二日に執り行われた即位礼正殿の儀に 参列した外国元首らの感想が、四月三日に首相官邸の ホームページに掲載されました。そこには八十五カ国 (参列は百九十一の国と機関)の代表者の感想が紹介さ れており、外国元首らが我が国に対し、また皇室に対 してどのような理解をしているのかが、よく伝わって きます。…

巻頭言

憲法改正の焦点の一つは、現行憲法に欠落してゐる緊急事態規定の追加である。自民党内では、憲法に緊急事態規定を織り込むことでは意見の一致を見てゐる。 だが、念頭に置いてゐるのは自然災害への対処だけであり、肝心の外国の侵攻や内乱への対応には及び腰である。…

令和の御代替はりにみる戦後体制の諸問題

平成三十一年四月三十日、上皇陛下は皇太子殿下に譲位され、翌五月一日に今上陛下の「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」が行はれて、「令和」に改元された。我が国の譲位は、皇極天皇四年(六四五)六月、「大化の改新」の折に、皇極天皇が孝徳天皇に大王位を譲ったのが最初とされる。

飛び出す勇気を与えたい

私は日本に来る前、バングラデシュのダッカにあるオイスカの女性研修センターで半年間、農業を学びました。バングラデシュは、国民の多くがイスラム教徒です。女性が男性と同じ環境で一緒に学ぶことが難しいため、女性のための研修センターがあるのです。…

巻頭言

アジアより唯一人ノーベル経済学賞を貰つたA・ K・セン教授は、記念講演の中で、インド停滞の原因 を設問して「天災」と答へた。確かに何百年もかかつて蓄積された大伽藍や財宝が、何十年に一回くらいは 必ず襲ふ洪水・飢饉・疫病等に、忽ちにして壊滅し去 つた。…

F・ルーズベルトと第二次世界大戦を考える(上) ― 同時代を生きたアメリカの政治家の証言から ―

(1)戦勝国史観を受容し続ける人々   第二次世界大戦が終わって七十有余年。当時、連合 国側にあって米英から膨大な支援を受けていたソ連は 終戦と共に共産主義を世界に広げて米ソ冷戦を演じ、 ソ連崩壊後も英米型民主主義に敵対する専制的強権国 家となった。…

インタビューレポート 多摩織

今回は、東京の八王子市で多摩織 (たまおり)を作っておられる澤井伸さんをお訪ねしました。 ― 早速ですが、多摩織作りに入られたきっかけは どういうことだったのでしょうか。 「きっかけですか、そうですね、私の家は代々織物 作りを家業としており、私で四代目になります。…

巻頭言

今、世界は武漢ウイルスの恐怖に戦(おのの)いてゐる。こんな時、繙(ひもとく)に相応(ふさわし)いのは、二宮尊徳先生のお教へである。幸ひ、日本学叢書の第十三巻に、二宮先生の高弟斎藤高行の著『報徳外記(ほうとくがいき)』が選ばれてゐる。…